法要やお葬式を執り行うたびに、亡き人々から教えをいただいている実感が湧いてきます。そして、大切な人を亡くされたご遺族との貴重なご縁を通じて、ご法話を共に聴聞させていただくことで、自分自身の成長を少しずつ感じることができます。
また、お布施という形でいただくご厚意のおかげで、多くの方々にお釈迦様の教えをお伝えすることができています。ご法話を聴聞された方々の心に教えが響き、暗かった心が明るく変わる様子を見ると、その尊さに胸が熱くなります。
たとえば、ある法要の後、ご遺族の方が「先生のお話を聞いて、心の中が少し楽になりました」と涙を流しながら語られたことが、今でも深く心に残っています。仏教の教えが人の心に安らぎを与える瞬間を目の当たりにするたびに、僧侶としての使命を再確認させられます。
仏教では、「諸法無我」という教えがあります。それは、独立した「我」は存在せず、すべてが縁によって成り立つという真理を説いたものです。この教えは「縁起」の教えとも深く結びついています。
私たちは、一人ひとりが縁によって生かされ、支え合いながら存在しているのです。このようにして、多くのご縁をいただきながら仏道を歩ませていただくことで、改めてこの教えの深さを感じています。
仏法は聞くだけでなく、日々の生活の中で実践していくことが大切です。一歩一歩、急がず丁寧に歩むことで、仏教の教えを自然と体得し、見える世界が変わっていきます。
私がお釈迦様の教えを多くの方々にお届けできるのは、亡き人々に育てられ、多くのご縁に支えられているおかげです。そしてこれからも、いただいたご縁を大切にしながら、お釈迦様の教えをさらに多くの方々にお伝えしていきたいと思います。皆さまと共に仏法を広める活動を続けていけることに、深く感謝しています🙇🙏