
布施とは、お金や物を与えることだけではなく、笑顔や温かい言葉、思いやりのある行動も含まれます。
自利利他とは
人は誰しも、日々の暮らしの中で心の痛みや不安を抱えながら生きています。しかし、そんな時こそ、他人を思いやることが自分自身の癒しにつなじりがるのです。
仏教では「利他(りた)」の教えがあり、他者の幸せを願い行動することが、自分自身の心の安らぎを生むと説かれています。たとえば、誰かに優しい言葉をかけたり、困っている人を助けたりすると、その相手が喜ぶだけでなく、不思議と自分の心も穏やかになります。これは、「施し(布施)」の精神によるものです。布施とは、お金や物を与えることだけではなく、笑顔や温かい言葉、思いやりのある行動も含まれます。こうした行いは、他者の心を癒しながら、同時に自分自身の心も満たしていくのです。
現代社会では、競争や比較によって、自分ばかりが損をしないように生きる風潮が強くなりがちです。しかし、本当の幸せとは「自分だけが得をすること」ではなく、「自分と相手が共に心地よくなること」にあるのではないでしょうか。人間関係の中で、思いやりを持って接することで、自然と信頼関係が生まれ、孤独感が薄れ、自分自身の存在意義を感じることができます。
「他人を思いやることが、自分の心を癒す」とは、単なる綺麗事ではなく、実際に心が軽くなり、穏やかさを得られる生き方の智慧なのです。今日も、ほんの少しでも誰かに優しく接してみましょう。それが巡り巡って、あなた自身の心の癒しとなるはずです。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
この法話は彼岸会のご縁でもお伝えすることがあります。彼岸会は仏道に心を寄せる大切な時です。
年回忌法要早見表をご覧いただくと、今年のご法要日程がすぐに分かります。