私が僧侶になった経緯について
私は兄を事故で亡くしました。
その時、お寺さんから「お布施は25万円」と告げられました。しかし当時はお金がなく、20万円でお願いしましたが断られました。
それでも私は「お経を読んでもらえれば兄が助かるかもしれない」と、必死でお布施を用意しようとしました。
お金がない中、クレジットカードでキャッシングをしてまで借金をして、お布施をお支払いしたのです。
でも、心の中ではずっと不安でした。
「お坊さんがお経を読んだだけで、本当に兄は救われるのだろうか…?」
そう考えながら、目の前には高級車に乗り、豪華な法衣を身につけたお坊さんの姿。
涙が止まりませんでした。

僧侶になり見えた真実
「それなら自分が学んでお坊さんになれば、全てがわかるはずだ」
そう決意し、私は営んでいた建築設計業と兼業(バイク、ガソリン、袈裟までが全て自前)でお寺に通い、やがて設計業を辞めて僧侶になる道を選びました。
しかしそこで目の当たりにした現実は、社会よりも酷いものでした。
お寺の方からは「お兄さんが亡くなって、なぜ悲しいの?私たちは小さい頃からお葬式があれば“仕事やな”と教えられてきたから、その悲しみは分からへんねん」と言われ、本当にショックを受けました。
僧侶として多くの法要の大切なご縁に携わり、経典を学んで気づいたのは──
やはり「心」が一番大切だということです。(仏教では意業と申します)
お勤めをご聴聞いただき、心を整えていただいた後にこそ、お釈迦様の教えを法要の中でしっかりとお聞きいただくことが、本当の供養なのだと私は確信しています。
お経を読むだけでは、何の効力もないのです。
子供たちにも誤解を伝えない
皆様が一生懸命働いて得た生活費の一部を、ただお経を読むだけの行いに使う…。
そしてそれを「亡くなった方が救われるから」と信じ込み、子供たちにまでその誤った考えを伝えてしまう──
私はそんな悲しい連鎖を断ち切ってほしいと願っています。
だからこそ、私は「お坊さん@出張」を立ち上げました。
いつも自分の家族の法要だと思い、心からお勤めし、その後必ずお釈迦様のご説法をお届けしています。
これからも「お坊さん@出張」は、本当のご供養を続けてまいります。全ての人が阿弥陀如来に救われますように🙏
どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。合掌