
心の繋がりは永遠に続きます
お寺にご依頼をいただくとき、実際にお参りに伺えるかどうかは、場所や距離によって限りがあります。関西一円を中心に活動していても、北海道や沖縄の方から「どうしてもお願いしたい」とお電話をいただくこともあります。物理的には伺えない場合でも、そのお気持ちがこちらに届いた瞬間、すでに尊いご縁が結ばれているのです。
仏教では「縁起」と申します。すべての出来事は因と縁が重なり合って生まれる、と説かれます。一度の電話、一通のメール、その一瞬がなければ出会うことのなかった関係です。その偶然のように見えるつながりの背後には、深いご縁が働いているといただくことができます。
私たちは、結果として法要や葬儀の形でお手伝いできる場合もあれば、距離の都合で直接はお参りできない場合もあります。しかし「連絡をくださった」という事実そのものが、すでに仏さまのお導きによって結ばれた大切なご縁であると感じます。そのご縁があるからこそ、こうして言葉を交わし、心と心を通わせることができるのです。
そして何より、心のつながりを得たからこそ、会えなくても、離れていても、ずっと繋がり続けていくのです。 そのご縁を喜び、互いに仏さまの光に照らされながら歩ませていただけることが、何よりの宝であります。
ご縁の深さは、距離や形式に縛られるものではありません。たとえお会いできなくとも、想いが届いた時点で、すでに尊い仏縁が広がっている。そのことを感謝しながら、これからも一つひとつのご縁を大切に受け止めてまいりたいと思います。
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
2025年9月5日の北海道からのご相談ありがとうございました。ずっとお元気でお過ごしください。また、お気軽にお話ししましょう。
2025年9月6日の沖縄からのご相談ありがとうございました。素晴らしいご縁がありますように願っております。また仏事でお困りになられた時にはご相談ください。