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病を通して他者の苦しみを知り、慈悲が生まれる|【公式】お坊さん@出張®︎

病気や困難な経験をただ嘆くだけでなく、それを慈悲の種とすることが大切です。

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共に悲しみ寄り添う心

私たちは健康であるとき、病や障がいを持つ人の苦しみを想像することが難しいものです。しかし、いざ自分が病を患い、不自由な状況に置かれたとき、その苦しみがどれほど大きいものかを初めて実感します。仏教には同苦(どうく)という考えがあります。これは、自分が苦しみを経験することで他者の痛みを理解し、共に悲しみ、寄り添う心が生まれるというものです。

例えば、普段は当たり前に歩いていた人が、突然病に倒れ、車椅子での生活を余儀なくされるとします。そのとき、ほんの数メートルの移動がどれほど大変か、段差がどれほどの障害になるかを初めて知るでしょう。そして、それまで気にも留めなかったバリアフリーの大切さや、サポートの必要性に気づきます。この経験を通じて、同じように不自由を抱える人々の気持ちが理解でき、自然と優しさや思いやりが生まれるのです。

仏教では慈悲(じひ)の心を大切にします。慈悲とは、他者の苦しみを取り除き、幸せを願うこと。しかし、私たちは他者の苦しみを完全に理解することはできません。それでも、自らの苦しみを通して少しでもその痛みを知ることができれば、そこに本当の慈悲が芽生えるのです。病気や困難な経験をただ嘆くだけでなく、それを慈悲の種とすることで、自分も周囲の人々も救われていくのです。合掌🙏

「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」

この法話は百箇日法要のご縁でもお伝えすることがあります。故人を偲び、節目ごとにご縁を確かめるのが百か日です。

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この記事を書いた人

大阪府東大阪市の龍眞院(代表 小田昌良)です。浄土真宗本願寺派の僧侶として、関西一円でお葬式や法要を心を込めてお勤めしております。

ご縁をいただいた方々が、阿弥陀如来の大きな慈悲に包まれ、少しでも安心してご先祖供養に向き合っていただけるよう、日々精進しております。

このホームページでは、仏事に役立つ情報や仏教の教えを日常に活かす法話を発信しています。

またXでも法話を配信し、より多くの方に仏縁を結んでいただけるよう努めております。

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