
目に見えるものは、やがて必ず壊れていくのです。
心眼(しんがん)とは
私たちは普段、目に見える形や言葉、肩書きなどに大きく心を奪われて生きています。立派な建物、美しい言葉、名誉ある称号など、形あるものは確かに目を引きます。しかし仏教では、それらはすべて「無常」、つまり必ず移り変わり、やがて壊れていくものだと教えられています。
本当に大切なのは、その奥に流れる「心」や「想い」です。どれだけ見た目を整えても、そこに嘘や偽りがあれば、いずれ見抜かれてしまいます。逆に、目立たない存在でも、誠実な心があれば人は自然と引き寄せられていくものです。
仏教では「心眼(しんがん)」という言葉があります。これは、目で見るのではなく、心の眼で物事の本質を見つめるという意味です。目に映るものだけを追いかけるのではなく、自分の心に問いかけ、静かに耳を傾けることで、初めて見えてくる「真実」があるのです。
目先の損得や評価に振り回されず、目に見えない優しさや小さな思いやりを見逃さない心を持ちたいものです。形あるものはやがて壊れますが、心からの祈りや願いは、時を超えて人の心に届くものです。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
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