
縁とは、自分の都合で選ぶものではなく、すでに与えられているものなのです。
沢山のご縁に感謝
仏教には縁起(えんぎ)という大切な教えがあります。
それは、この世に起こるすべての出来事は、無数の「縁」が重なり合って生じているという真理です。
私たちはつい、自分一人の力で生きているように思いがちですが、実際には人・時間・環境・心の状態など、数えきれない縁に支えられて、今この瞬間が成り立っています。
思い通りにいかない出来事や、失ったように感じる出来事もあるでしょう。
しかし仏教の眼で見れば、それらは決して「失敗」や「不幸」だけではありません。
むしろ、これまでの流れを一度止め、立ち止まって見つめ直すためのご縁として現れていることも多いのです。
予定が変わったこと、手放すことになった人や物、思いがけず残ったもの・・・そこには必ず意味があり、「今のあなたに必要な気づきは何か」と、静かに問いかけてくる働きがあります。
縁とは、自分の都合で選ぶものではなく、すでに与えられているものなのです。
大切なのは、起きた出来事に抗い続けることではなく、その縁の中で自分はどう生きるのかを問い直すこと。
縁を恨みに変えるのではなく、学びへと受け取るとき、私たちの心は少しずつ柔らかくなっていきます。
縁に逆らわず、縁に身をまかせ、感謝して生きる。
その歩みの中でこそ、私たちは本当に出会うべき道と、静かに巡り合っていくのです。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
この法話は遷仏法要や遷座法要のご縁でもお伝えすることがあります。ご先祖様のご安置場所を移す際の作法については遷仏法要ページをご覧ください。
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