
手放すことは、決して失うことではありません。
周りの状況は変わります
苦しみの多くは、手放せない心から生まれると言われます。私たちは日々、「こうであってほしい」「失いたくない」という思いを抱きながら生きています。しかし、その思いが強くなるほど、現実とのズレに心は縛られ、苦しみへとつながっていきます。
そもそも、失いたくないと感じているものも、もとは自分の中には無かったものです。それでも一度手にすると、そこに情が生まれ、手放すことが難しくなっていきます。人との関係や大切な物、築き上げてきた環境も同じです。
しかし、最初は必要だと思っていた人間関係や物も、その時のまま、今も同じ意味を持ち続けているでしょうか。あるいは、時とともに、その役割や距離が変わってきているのかもしれません。
自分の気持ちは変わっていないつもりでも、周りの状況は少しずつ移り変わっています。その変化に気づかず、過去のままを求め続けることで、苦しみが生まれてしまうのです。
だからこそ大切なのは、「変わってしまったこと」を嘆くのではなく、「変わっていくものの中で生きている自分」に気づくことです。その気づきが、心を少しずつやわらかくしてくれます。
そんな時は、少し執着を離れ、遠くから自分の状況を見つめてみることが大切です。そうすることで、これまで見えなかったものに気づき、心は少しずつ軽くなっていきます。
手放すことは、決して失うことではありません。それは、新たなご縁を受け取るための余白をつくることでもあります。執着を離れた先には、穏やかな安心と、新しい歩みが待っているのかもしれません。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
この法話は49日法要や入仏式のご縁でもお伝えすることがあります。
ご供養の中でも特に重んじられるのが49日です。
新しい仏壇を迎える際には「入仏式」を営みます。
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