
雲の流れに身を委ねるように、「一喜一憂せず、ただその変化を見守る」。
無常を感じ、変化を見守る
空に浮かぶ雲は、まるで時間の流れそのものを映し出しているようです。柔らかな綿雲が次第に暗い雨雲へと変わり、やがて晴れ渡る青空に溶けていく。雲の形が刻一刻と移ろうように、私たちの周りの出来事や感情もまた、絶えず変化を続けています。これが仏教で説かれる「無常」の真理です。
無常とは、「すべてのものが変わり続ける」という普遍的な事実のこと。この真理を理解することは、執着を手放し、心の平安を得るための第一歩だとされています。なぜなら、人は物事が変わることに抗い、失うことを恐れるからこそ苦しむのです。
雲を見上げてみてください。形が変わることを嫌ったり、元の形に戻そうとしたりする人はいないでしょう。ただ、その瞬間瞬間の姿を受け入れて見守るだけです。同じように、私たちの日々の出来事にも「今この瞬間」をそのまま受け入れる姿勢を持てたら、過去への後悔や未来への不安から解放されるかもしれません。
雲の流れに身を委ねるように、「一喜一憂せず、ただその変化を見守る」。それが無常を生きる智慧であり、穏やかな心を育む道なのです。
過去や未来を手放し、今を生きる。その練習として、雲の形を眺めながら「無常」の教えを感じてみませんか?合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
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