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【仏教は無霊魂説】

たとえば、「霊魂が自分を苦しめている」と感じる人がいるとします。その恐れに囚われてしまうのは、心が不安定であることが原因です。

仏教では、「無我(むが)」の教えに基づき、霊魂のような不変の存在を否定しています。仏教が目指すのは、私たちが抱きがちな「永続する自己」への執着や錯覚を取り除き、苦しみから解放されることです。お釈迦様は、すべての存在が「因縁(いんねん)」によって成り立ち、絶えず変化するものであると説かれました。これが「諸行無常(しょぎょうむじょう)」の教えと結びつきます。

人間は、自分や他者に「霊魂」という永遠の実体を求めがちです。「亡くなった人の魂が苦しんでいる」「霊が自分を苦しめている」などの考えは、時に恐れや不安を生み出します。しかし仏教では、それらは心の中にある迷いや執着の現れであり、実際にそのようなものが存在するわけではないと教えます。私たちが霊魂に囚われるのは、「自分」という存在を固定的に捉えたいという心の働きが原因です。

また、仏教の無霊魂説は「自分」というものを解放的に捉え直す視点を与えてくれます。私たちは「自己」に執着することで、他者との比較や評価を通じて苦しむことがあります。しかし、仏教の教えを受け入れると、「自分」という存在も因果の流れの中で一時的に生じた現象にすぎず、固定的なものではないと理解できます。その結果、執着や恐れから自由になり、より穏やかに生きることができるのです。

たとえば、「霊魂が自分を苦しめている」と感じる人がいるとします。その恐れに囚われてしまうのは、心が不安定であることが原因です。この場合、霊魂を恐れるのではなく、心の状態を整えることが重要です。深い呼吸をしたり、穏やかな環境で過ごす時間を設けたりすることで、不安は軽減されるでしょう。お釈迦様は、心を平静に保つことが、迷いを解消する第一歩であると教えています。

🍎「霊魂」という概念に囚われることなく、無常の真理を受け入れ、心を休めることが大切です。自分の存在を因縁の中で理解すれば、執着や恐れから解放され、より安らかな日々を送ることができます。

🍎心が不安定なときほど、静かに呼吸を整え、自分の心と向き合う時間を持ちましょう。執着や恐れを手放し、無常の真理を受け入れることで、より自由な心を得られるでしょう。

亡き方を偲び、今を生きる力に変えるための年忌法要。[年忌法要ページ]をどうぞ。

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この記事を書いた人

大阪府東大阪市の龍眞院(代表 小田昌良)です。浄土真宗本願寺派の僧侶として、関西一円でお葬式や法要を心を込めてお勤めしております。

ご縁をいただいた方々が、阿弥陀如来の大きな慈悲に包まれ、少しでも安心してご先祖供養に向き合っていただけるよう、日々精進しております。

このホームページでは、仏事に役立つ情報や仏教の教えを日常に活かす法話を発信しています。

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