
心の奥深くにある仏性に気づくことが、本当の解決への道となるのです。
本当の目覚めとは
人は悩みや迷いに直面すると、どうしても外の世界に解決策を求めてしまいます。環境を変えればうまくいくのではないか、誰かが助けてくれれば楽になるのではないかと、外側に答えを探そうとするのが私たちの習慣です。しかし、真の解決は外にはなく、自分自身の内側にこそあります。
仏教では「内観(ないかん)」の大切さが説かれています。内観とは、自分自身の心を静かに見つめること。外の世界に振り回されるのではなく、心の奥深くにある仏性に気づくことが、本当の解決への道となるのです。仏性とは、すべての人に本来備わっている慈悲と智慧の心。その存在に気づくことができれば、たとえ困難に直面しても揺るがず、心穏やかに生きていくことができます。
たとえば、怒りや不安に支配されそうになったとき、それを外にぶつけるのではなく、自分の心の中で「なぜ私はこれほど揺れているのか?」と問いかけてみる。すると、感情の奥にある執着や恐れが見えてきます。それを受け入れ、手放すことで、心は少しずつ軽くなり、解決の糸口が見えてくるのです。
阿弥陀仏の慈悲は、決して遠いところにあるものではなく、私たちの心の奥に常に寄り添っています。その慈悲を感じ、内なる仏性を信じることができれば、どんな状況でも穏やかに生きていくことができるのです。
人生の本当の幸福は、外の世界の変化ではなく、自分の心がどれだけ穏やかでいられるかによって決まります。日々の内観を大切にし、自分の内側にある光を見つけることこそが、真の目覚めへとつながるのです。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
このお話は、入仏式でもお話することがあります。お仏壇を新しく整えることは、仏様をお迎えする大切なご縁です。