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何も持たないことで、すべてを得る|【公式】お坊さん@出張®︎

人も物や地位に縛られると、本来の自由を失います。

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風は何も持たず、ただ吹き抜ける

仏教における「無所得(むしょとく)」とは、「何も得るものがない」という意味ですが、単に物を持たないことではなく、持つことに執着しない心の在り方を示しています。

現代社会では、物や地位、お金を得ることが幸福の条件とされがちですが、それらを追い求めるほど、不足や不安を感じ、苦しみが生まれます。「もっと欲しい」「失いたくない」と執着する心こそが、私たちを縛る鎖となるのです。

たとえば、風は何も持たず、ただ吹き抜けるだけですが、そのおかげで自然と調和し、心地よさを与えてくれます。もし風が「私はこの場所に留まりたい」と執着したならば、風でなくなってしまうでしょう。

同じように、人も物や地位に縛られると、本来の自由を失います。しかし、執着を手放したとき、すでに与えられている恵みに気づき、心の平安が訪れます。

大空は何も持たなくとも、すべてを包み込むように、執着を離れた心は無限の豊かさを得ます。真の幸せとは、何かを得ることではなく、余計なものを手放し、あるがままを受け入れることにあるのです。合掌🙏

「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」

この法話は入仏式のご縁でもお伝えすることがあります。新しい仏壇をお迎えする時には、感謝とご縁を結ぶ入仏慶讃法要を行います。

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この記事を書いた人

大阪府東大阪市の龍眞院(代表 小田昌良)です。浄土真宗本願寺派の僧侶として、関西一円でお葬式や法要を心を込めてお勤めしております。

ご縁をいただいた方々が、阿弥陀如来の大きな慈悲に包まれ、少しでも安心してご先祖供養に向き合っていただけるよう、日々精進しております。

このホームページでは、仏事に役立つ情報や仏教の教えを日常に活かす法話を発信しています。

またXでも法話を配信し、より多くの方に仏縁を結んでいただけるよう努めております。

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