
外の世界を変えることは簡単ではありません。でも、自分の考え方や行動を変えることはできるのです。
心の鏡で自分を整える
仏教には「内外一致」という教えがあります。これは、私たちの心の在り方が外の世界に反映されるという真理です。つまり、自分の内面を変えることで、自然と外の世界や環境も変わっていくのです。
例えば、不平不満ばかり言っている人は、どんなに恵まれた状況でも不満を感じ、物事の悪い面ばかりが目につきます。一方で、感謝の心を持つ人は、どんな状況でも幸せを見出し、人との関係も円満になります。これは、世界が変わったのではなく、自分の心の持ち方が変わった結果、見える景色が変わったのです。
仏教では「因果の道理」(いんがのどうり)という考えがあり、良い因(心・行い)を積めば良い果(結果)が生まれ、悪い因を積めば悪い果が生じると説かれます。つまり、自分自身が変わらない限り、望むような結果は得られないということです。
私たちは、つい「環境が悪い」「周りの人が変わってくれたら楽になる」と考えがちです。しかし、外の世界を変えることは簡単ではありません。でも、自分の考え方や行動を変えることはできるのです。そして、自分が変われば、それに呼応して周囲の反応も変わっていきます。
お釈迦様は、「心が清らかであれば、言葉も行いも清らかになる」と説かれました。まずは、自分の内面に目を向け、感謝・思いやり・素直な心を育ててみましょう。それが、やがて自分の人生をより良いものへと導く第一歩となるのです。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
この法話は四十九日法要のご縁でもお伝えすることがあります。仏教では亡き方を偲ぶ最初の大きな法要が49日です。
年回忌法要早見表をご覧いただくと、今年のご法要日程がすぐに分かります。