
仏教では「業(ごう)」という言葉があります。これは、私たちの行動や言葉、心の持ち方が未来に影響を与えるという意味を持っています。
自分の行いが未来を変える
私たちの行いや言葉、心の持ち方は、すべて因果の法則に従います。「善因善果、悪因悪果」とは、良い行いは良い結果を生み、悪い行いは悪い結果をもたらすという仏教の根本的な教えです。しかし、この因果の法則は単純に「すぐに結果が返ってくる」とは限りません。たとえば、種を蒔いてもすぐに花が咲くわけではないように、善い行いの結果が現れるには時間がかかることがあります。逆に、悪い行いの影響もすぐには見えず、長い年月を経て表れることもあるのです。
ここで大切なのは、目に見える結果だけを求めるのではなく、「今の自分がどのような心で行動しているか」を問い直すことです。人知れず行った善行でも、それは必ず心の中に蓄積され、自分の人格や生き方を豊かにします。反対に、誰にも知られないからと悪事を働いたとしても、それは自分の心を曇らせ、いつか苦しみとして現れるでしょう。
仏教では「業(ごう)」という言葉があります。これは、私たちの行動や言葉、心の持ち方が未来に影響を与えるという意味を持っています。つまり、私たちは日々、未来の自分の運命を自ら作り出しているのです。だからこそ、善い業を積み重ねることが、自分自身の幸せにつながるのです。
私たちは時に、善いことをしても報われないと感じることがあります。しかし、その瞬間の結果に一喜一憂するのではなく、善い行いを積み重ねること自体が、自らの心を清らかにし、人生をより良いものにしてくれることを忘れないようにしましょう。因果応報の教えを深く理解し、日々の行いを丁寧に積み重ねることで、穏やかで充実した人生を歩んでいきましょう。
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
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