
仏教の修行は「聞法(もんぼう)」、つまり教えを聞き、学ぶことが基本です。
知らないことが苦しみ
私たちが日々感じる苦しみの多くは、「知らないこと」から生じています。例えば、誰かの何気ない一言に傷ついたり、誤解が生じて関係が悪化したりすることがあります。しかし、もし相手の背景や事情を深く知ることができたなら、その言葉の真意を理解し、必要以上に傷つくことはなくなるかもしれません。
仏教では「無明(むみょう)」という言葉があります。これは「真実を知らないこと」、つまり無知の状態を指し、迷いや苦しみの根本原因とされています。無明に覆われた心は、正しい判断ができず、結果として自らを苦しめる選択をしてしまうのです。しかし、逆に言えば、学びを深め、智慧を得ることで、この無知の闇を取り払うことができます。
仏教の修行は「聞法(もんぼう)」、つまり教えを聞き、学ぶことが基本です。知識を得ることは、単に頭で理解するだけではなく、人生の見方を変え、心を成長させるものです。例えば、苦しみを感じたときに「なぜ私はこう感じるのか?」と自問し、仏法を学ぶことで、その苦しみの原因を見つめ直すことができます。
また、学び続けること自体が、一つの幸せでもあります。知識を深めることで、人生の彩りが増し、視野が広がります。そして、他者の痛みや喜びを理解しやすくなるため、より良い人間関係を築くことができるでしょう。智慧の光があれば、暗闇の中でも道を見失わず、穏やかに生きることができるのです。
だからこそ、私たちは一生学び続けることが大切です。学ぶことで心が豊かになり、苦しみを減らし、より幸せに生きることができます。今日もまた、一つ新しい気づきを得られる一日でありますように。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
この法話は百箇日法要のご縁でもお伝えすることがあります。百か日は故人への想いを深め、ご縁を大切にする法要です。
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