
心の底にも仏の光が差し込んでいるのです。
心の静けさ「ゆっくり、じっくり」
私たちの心は、まるで泥水のようなものです。日々の忙しさや不安、怒りや焦りなどでかき乱されると、心は濁り、目の前の真実が見えなくなってしまいます。そんな時こそ大切なのが、禅定(ぜんじょう)の教え。これは仏教でいう心の静けさ、つまり内面を整える修行です。
私自身も、一度心がざわつき始めると、思考が次々と湧き出し、どんどん心が乱れてしまうことがあります。そんな時は、その思考に引きずられないように、一旦すべてを手放し、あえて違うことに意識を向けて、心を沈めるようにしています。すると不思議と心が落ち着き、冷静な判断ができるようになります。
仏さまの教えは、「静けさ」に身をゆだねることから始まります。呼吸を整え、ほんの数分でも静かな時間を持つこと。それが、心の濁りを落ち着かせ、奥底にある願いや本当の自分と出会うきっかけになります。
泥水の底が見えるように、心の底にも仏の光が差し込んでいるのです。
大切なのは、焦らずに待つこと。静けさは急には訪れません。だからこそ、仏道の歩みは「ゆっくり、じっくり」。その歩みの中にこそ、真の安心と出遇いがあるのです。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
この法話は四十九日法要のご縁でもお伝えすることがあります。仏教では亡き方を偲ぶ最初の大きな法要が49日です。
年回忌法要早見表をご覧いただくと、今年のご法要日程がすぐに分かります。
浄土真宗本願寺派の正式僧侶が対応する「出張お坊さん」。安心・丁寧な読経で、葬儀・法要をお任せいただけます。