
与えることは、奪うことよりもはるかに強く、美しい行いです。
小さな善業が世界を巡る
何気ない「ありがとう」や、ふとした「大丈夫?」の一言。そんな一瞬の優しさや思いやりが、相手の心をあたため、また次の誰かへと繋がっていきます。仏教では一善一縁(いちぜんいちえん)と説かれ、小さな善行が善きご縁を生み、やがて大きな流れを作ると教えられています。
私たちはしばしば、「自分ひとりの行動なんて、何も変わらない」と感じてしまいがちです。しかし、たとえ小さな親切でも、それを受け取った人が笑顔になり、さらに他の誰かに優しくする・・・その繰り返しが、社会全体に優しさを広げていくのです。
仏教ではまた、我利我利(がりがり)という、自己中心の執着心を人間の本性=煩悩の一つと説きます。だからこそ、ほんの少しでも“自分以外”に向けた優しさを実践することは、尊い修行でもあるのです。
誰かに手を差し伸べるその心が、実は自分自身の心をも浄め、満たしていきます。
与えることは、奪うことよりもはるかに強く、美しい行いです。
今日一日、どこかで「善の連鎖」が始まるきっかけになれるような、そんな心を持って過ごしたいですね。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
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