MENU

四顛倒(してんどう)の妄念に気づく|【公式】お坊さん@出張®︎

間違いに気づいた瞬間から、心は少しずつ自由になっていきます。

目次

四つの心の迷い 常楽我浄

私たちは日々の暮らしの中で、自分では正しいと思いながら、実は「思い違い」の世界を生きています。仏教ではこれを 四顛倒(してんどう)と呼び、「無常をと思い、苦をと感じ、無我をと執着不浄をいと見な」四つの心の迷いとして説かれます。

本来、すべてのものは移り変わり、思い通りにならないのが人生です。しかし私たちは、若さや美しさ、地位や人間関係がいつまでも続くように錯覚し、それを失うことに強い不安や苦しみを感じます。また、本当は苦の原因となる欲望や執着を「これがあれば幸せになれる」と信じ込み、自分中心の考えにしがみついてしまいます。

こうした妄念は、特別な人だけが持つものではありません。むしろ、誰もが自然に抱えている心の癖のようなものです。仏さまは、それを責めるのではなく、「まず気づくこと」が大切だと教えてくださいました。間違いに気づいた瞬間から、心は少しずつ自由になっていくからです。

阿弥陀仏の光は、正しく生きようと努力できない私たちを、そのまま照らしてくださいます。自分の妄念に気づき、「ああ、私は思い違いをしていたのだな」と受け止めるとき、無理に執着を断ち切らなくても、心は自然とほどけていきます。

正しく物事を見るとは、完璧になることではありません。迷いながらも照らされ、生かされている身だと知ること。その気づきの中にこそ、静かで揺るがない安らぎがあるのです。合掌🙏

「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」

この法話は祥月命日法要のご縁でもお伝えすることがあります。毎年巡ってくる亡き方の命日に勤めるご供養が「祥月命日法要」です。

年回忌法要早見表をご覧いただくと、今年のご法要日程がすぐに分かります。

初めての方でも安心してお申込みいただけます。浄土真宗お坊さん派遣はこちらから。

この記事が心に響いたら、シェアしていただけると嬉しいです。

この記事を書いた人

大阪府東大阪市の龍眞院(代表 小田昌良)です。浄土真宗本願寺派の僧侶として、関西一円でお葬式や法要を心を込めてお勤めしております。

ご縁をいただいた方々が、阿弥陀如来の大きな慈悲に包まれ、少しでも安心してご先祖供養に向き合っていただけるよう、日々精進しております。

このホームページでは、仏事に役立つ情報や仏教の教えを日常に活かす法話を発信しています。

またXでも法話を配信し、より多くの方に仏縁を結んでいただけるよう努めております。

目次