
【2025年リライト版】内容を最新の状況にあわせて見直しました
お布施相場について
「お気持ちで結構です」と言われても、実際に金額を少なくすると不機嫌な態度を取られた…「お気持ちって、大根一本でも来てくれるのか?」そんなネット上の声を目にされたことはありませんか?
私自身、そのような意見を見て、「なるほど、その通りやな」と感じました。私が逆の立場でお坊さんを呼ぶなら、同じことを思うかもしれません。

だったら、“お気持ち”って何?……そう思いますよね。
なぜ「お気持ち」と言われるのか?昔は、お寺さんが「お気持ちで結構ですから」と伝えると、ご近所の方が「このくらい包むのが一般的やで」と教えてくれる風習がありました。
しかし、今の時代は誰に聞いていいのか分からない方も多く、不安や戸惑いを感じるのは当然のことだと思います。
そこで、関西地方・浄土真宗本願寺派での私の僧侶としての経験と周囲の寺院から聞いたお布施の目安をご紹介いたします。
あくまで参考としてご覧いただき、無理のない範囲でお考えください。
お通夜・お葬式(二日間)
お布施:10万円~20万円
(法名授与含む)
戻り初七日:1万円~3万円
御膳料:5千円~1万円
お車代:5千円~1万円
一日葬(お通夜なし)
お布施:6万円~10万円
(法名授与含む)
戻り初七日:1万円~3万円
御膳料:5千円~1万円
お車代:5千円~1万円
法 要
(四十九日・年忌など)
お布施:3万円~5万円
御膳料:5千円~1万円(省略可)
お車代:5千円~1万円
納骨法要・建碑法要
(同時でも追加なし)
お布施:3万円~5万円
お車代:5千円~1万円
御膳料:5千円~1万円(省略可)
祥月命日・百箇日
お布施:2万円~3万円
お車代:5千円程度
月参り(月命日)
お布施:3千円~5千円
お車代:基本不要
実際に僧侶として感じたこと
私が実際、浄土真宗本願寺派の僧侶としてお参りを続けてきた経験の中で感じていることがあります。
お寺のお布施目安は、ここ10年ほど大きな変動がなく、一定の水準を保っているように思います。(2025年7月現在)
しかし近年、「お布施が高くなってきた」という声を耳にすることがあり、その背景にはお寺ではない会社による“お布施”という名の料金設定が影響しているように感じます。
ですが、本来のお布施とは仏法への感謝やご縁へのおこころをあらわすものであり、売り上げや利益ではありませんので、経済事情や会社の都合で簡単に上下するものではありません。
こうした会社では、自社の社員への賃上げや運営費を理由に、料金が値上げされるケースもあるため、「お布施相場が上がっている」と世間が誤解してしまう傾向があるように見受けられます。
実際、会社から派遣されている僧侶の多くは、提示された金額のうち**4~6割ほどしか受け取っておらず、残りは会社に渡る仕組み(いわゆるキックバック)**となっています。



このような実態が、「お布施相場が上がっている」という印象を世間に与えているのかもしれません。
私自身、関西地方で法要やお葬式をご縁に勤めてまいりましたが、実際にいただくお布施の金額に大きな変化は見られません。
このページのお布施相場に関する内容は、10年ほど前に執筆したものですが、現在でも十分ご参考にしていただける内容かと思います。
ご注意ください
お布施の金額によって、お坊さんの「人柄」や「内容」が変わるわけではありません。
高額なお布施でも、仏教を深く学ばれていない、形式だけのお勤めをされる方もおられます。
逆に、志の高いお坊さんが、良心的なお布施で心のこもったお勤めをされている場合もあります。
ご判断は慎重に



僧侶の手配は、どこにお願いするかで法要の印象が大きく変わります。
お布施だけで判断するのではなく、「誰にお願いするのか」を見極めることが大切です。
後悔のないご縁を結んでいただけたらと願っております。
さいごに
上記の金額は、あくまで参考です。実際には、この範囲の中で“最低限”で準備される方が多い印象です。
お布施は“仏さまへの感謝の気持ち”として、無理のない範囲で包まれるのが一番です。
お悩みの方は、お気軽に「お坊さん@出張」までご相談くださいませ。合掌
お坊さん@出張のお布施総額は各ページをご参照してください。