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夢の世界に生きながら、奇跡を感じられない現代|お坊さん@出張®︎

多くの人が本気で“今を生きる”ということを忘れておられます。

目次

夢の世界で生きる私たち

私たちが生きる現代は、ほんの数十年前の人から見れば「夢の世界」です。

文字だけだったパソコンは、写真も映像も音も自在に扱えるようになり、世界中の情報が一瞬で手のひらに届きます。移動も通信も、かつては想像すらできなかったほど進化し、日常そのものが奇跡の積み重ねと言えるでしょう。

けれども不思議なことに、その奇跡を「奇跡」と感じられる人は少なくなりました。

それは、多くの人が本気で“今を生きる”ということを忘れてしまったからです。

私たちは気づかぬ間に、他人との比較で自分の価値を決める「相対の幸福」に縛られています。

誰かより幸せか、誰かより不幸か、誰かより成功しているか……そんな基準に心を奪われると、どれほど恵まれた環境にいても満たされることはありません。

仏教は、本来この囚われから私たちを解き放つ教えです。

無常の世界に生きる私たちにとって、永遠に続くものは何ひとつありません。

だからこそ、一瞬一瞬がかけがえのない宝であると気づく智慧・・・これを仏教では慧眼(えげん)といいます。

外側の世界に振り回されるのではなく、いま目の前にある“事実の尊さ”をそのまま受けとめる眼です。

たとえば、朝起きて息をしていること。

誰かと挨拶を交わせること。

食事ができること。

家族がいること。

どれを取っても当たり前ではなく、数えれば数えるほど、私たちは無数のご縁に支えられて生きています。

心を静め、阿弥陀さまの願いの中で今を見つめると、日常の一つひとつが光を放ちはじめます。

「もっと上を」「もっと良くを」と求め続ける心が少し緩んだとき、そこに本当の幸福が立ちあらわれるのです。

夢の世界を“夢のまま”に終わらせるのか。

それとも、いまこの瞬間に奇跡を感じながら生きるのか。

選ぶのはいつも私たち自身です。

今日一日が、尊いご縁とともに歩む時間となりますように。

合掌🙏

「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」

この法話は49日法要や年回忌法要のご縁でもお伝えすることがあります。

出張お坊さんをご希望の方へ。浄土真宗本願寺派に所属する正式僧侶が、関西一円で法要・葬儀を安心してお勤めいたします。

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この記事を書いた人

大阪府東大阪市の龍眞院(代表 小田昌良)です。浄土真宗本願寺派の僧侶として、関西一円でお葬式や法要を心を込めてお勤めしております。

ご縁をいただいた方々が、阿弥陀如来の大きな慈悲に包まれ、少しでも安心してご先祖供養に向き合っていただけるよう、日々精進しております。

このホームページでは、仏事に役立つ情報や仏教の教えを日常に活かす法話を発信しています。

またXでも法話を配信し、より多くの方に仏縁を結んでいただけるよう努めております。

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