
中道の歩みは、心を静かに整え、人との関係に和をもたらします。
片寄らない生き方
中道とは、「快楽に溺れることなく、苦行に偏ることもなく」、どちらにも片寄らない生き方を指します。お釈迦さまは、贅沢に身を任せる生活も、身心を痛めつける極端な修行も、どちらも真の安らぎには至らないと見抜かれました。そして、両極端を離れた“気づきの道”として中道を説かれたのです。
中道は、単なる「ほどほど」や「妥協」ではありません。楽を求める心にも、必要以上に自分を責める心にも、とらわれている限り、私たちは物事を正しく見ることができません。そこで大切になるのが、般若経に説かれる「空」の智慧です。空とは、すべてが固定された実体をもたず、因と縁によって成り立っているという真実を見つめる眼差しです。
この智慧に触れると、「自分は正しい」「相手が間違っている」という頑なな思いが、少しずつほどけていきます。日常生活においても、自分の考えを大切にしつつ、同時に相手の立場や背景を尊重する心が育まれていきます。白か黒かで裁くのではなく、その間にある無数の事情に目を向ける姿勢こそが中道なのです。
中道の歩みは、心を静かに整え、人との関係に和をもたらします。迷いの中にある私たちを責めるのではなく、そっと照らし、気づかせてくれる智慧の光。それが中道であり、今を生きる私たちに開かれた仏さまの道なのです。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
この法話は四十九日法要や一周忌法要・三回忌法要などのご縁でもお伝えすることがあります。
仏教では亡き方を偲ぶ最初の大きな法要が49日です。
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