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【足元の幸せに気づくことが、真の豊かさです。】

仏教では「知足(ちそく)」という教えがあります。「知足」とは、足るを知る心を持ち、自分が既に持っているものに満足し、感謝することを意味します。私たちは日々、より多くのものや豊かさを求めて努力しますが、その過程で「まだ足りない」と感じ、心が疲弊することが多いのではないでしょうか。

欲望は尽きることがありません。新しい物を手に入れても、次の欲望が生まれ、さらに多くを追い求めてしまいます。仏教では、このような無限に続く欲望を「煩悩」と呼び、苦しみの原因とされています。そこで「知足」の心を持つことが大切です。

たとえば、毎日当たり前のように飲む一杯の水。この水がなければ私たちは生きていけません。また、今日も健康で過ごせること、家族や友人と笑い合えること、こうした小さな幸せに気づくと、心が満たされます。これはただの妥協ではなく、今ここにある命の奇跡や、人とのつながりの尊さに感謝することです。

足元に目を向けると、そこには自分を支えてくれる多くの存在があることに気づきます。この気づきが、心の豊かさを育て、他者と争うことなく穏やかに生きる道を示してくれるのです。「足るを知る者は富む」と言われるように、自分の心の中に既にある幸せに感謝し、それを大切にすることが、真の豊かさを生む鍵となります。

今朝の一歩を「知足」の心で始めてみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

大阪府東大阪市の龍眞院(代表 小田昌良)です。浄土真宗本願寺派の僧侶として、関西一円でお葬式や法要を心を込めてお勤めしております。

ご縁をいただいた方々が、阿弥陀如来の大きな慈悲に包まれ、少しでも安心してご先祖供養に向き合っていただけるよう、日々精進しております。

このホームページでは、仏事に役立つ情報や仏教の教えを日常に活かす法話を発信しています。

またXでも法話を配信し、より多くの方に仏縁を結んでいただけるよう努めております。

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