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仏教は、「急ぐこと」よりも「心を整えること」の大切さを教えています。
人は、焦っている時ほど、目の前にある道さえ正しく見ることができなくなるものです。
仏教には、「心の眼」という言葉があります。これは特別な能力ではなく、心が静まった時に物事をありのままに見る智慧を意味しています。
次のようなお話があります。
ある日、お釈迦様と弟子たちは、急流の川の前で立ち止まりました。弟子たちは渡る方法が分からず困っていましたが、お釈迦様は「心の眼で見れば、道は見つかる」と静かに言われました。
一人の弟子は慌てて答えを探すことをやめ、心を落ち着かせて自分と向き合いました。すると、それまで見えなかった渡るべき道が自然と見えてきたのです。
このお話は、私たちの日常にもよく似ています。
仕事で思うようにいかない時、人間関係で悩んでいる時、将来への不安で心がいっぱいになっている時は、どれだけ考えても答えが見つからないことがあります。
しかし、一晩ゆっくり眠ったり、散歩をしたり、静かにコーヒーを飲んでいる時に、「そうか、この方法があった」と気づくことがあります。
答えが新しく生まれたのではありません。
焦りによって見えなくなっていた道が、心が静まったことで見えるようになったのです。
現代社会は、常に時間に追われ、すぐに答えを求められる時代です。だからこそ、立ち止まることに不安を感じる人も少なくありません。
けれども仏教は、「急ぐこと」よりも「心を整えること」の大切さを教えています。
目の前の景色は変わらなくても、心が変われば見える景色は変わります。
心の眼とは、心が静まった時に物事をありのままに見る智慧なのかもしれません。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
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