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その先に訪れる変化にも目を向け、本当に必要なものを見極めながら暮らしていく。
私たちの暮らしは、昔に比べると驚くほど便利になりました。車があれば遠くまで自由に移動でき、家電製品が家事を助け、スマートフォン一つで多くのことができる時代です。便利な物に囲まれることは、日々の暮らしを豊かにし、多くの喜びを与えてくれます。
しかし、仏教では「色や形のあるものは、いつか必ず変化し、やがて失われていく」と説かれています。どれほど大切に使っていても、物には寿命があります。便利な物は、いつか修理や買い替えが必要となり、その時には思いがけない負担を感じることもあるでしょう。
だからこそ、何かを手に入れる時には、「今の私に必要か」だけでなく、「10年先の私にとっても必要だろうか」と、一歩立ち止まって考えてみることも大切なのではないでしょうか。
仏教には「少欲知足(しょうよくちそく)」という、「欲を少なくし、今あるものに感謝して満ち足りる心」を大切にする教えがあります。これは、物を持ってはいけないという意味ではありません。本当に必要なものを見極め、大切に使い、物に振り回されない生き方を教えてくれる言葉です。
また、10年後には買い替えるという選択だけでなく、生活環境や年齢の変化によって「もう必要ではなくなった」と手放す選択をすることもあるでしょう。そのような未来の可能性にも思いを巡らせることで、私たちは物を持つ喜びだけでなく、手放すことへの心の準備も少しずつ育てることができます。
物は私たちの生活を支えてくれる大切な存在です。しかし、その物を持つことが目的になるのではなく、人生をより豊かに生きるための手段であることを忘れないようにしたいものです。
私自身も今、寿命を迎えた車や家電の買い替えを余儀なくされるなど、暮らしのさまざまな変化に直面しています。だからこそ、「少欲知足」の教えは、単に欲を抑えることではなく、未来を見つめながら今を大切に生きる知恵なのだと改めて感じています。
便利さを求めることも大切です。しかし、その先に訪れる変化にも目を向け、本当に必要なものを見極めながら暮らしていく。そのような心が、未来の苦しみを少し和らげ、今あるご縁への感謝を深めてくれるのではないでしょうか。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
この法話は四十九日法要や百箇日法要のご縁でもお伝えすることがあります。
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