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幸せを遠くに探し求める前に、まずは自分の足元を見つめてみる。
私たちは「幸せだから感謝できる」と考えることがあります。しかし、少し見方を変えてみると、感謝できるということは、すでにそこにある幸せに気づいているということでもあります。
朝、無事に目を覚ますこと。温かい食事をいただけること。帰る場所があること。誰かと何気ない言葉を交わせること。普段は当たり前のように過ごしていますが、その一つひとつは決して当たり前ではありません。
ところが、心が疲れ、余裕がなくなると、不安な気持ちが大きくなってしまいます。すると私たちは、その不安を解消しようとして、「自分には何が足りないのだろう」「何を手に入れれば安心できるのだろう」と、ないものばかりに目を向けてしまうことがあります。
もちろん、不安の原因と向き合い、解決することも大切です。しかし、不安に心を奪われている時ほど、一度立ち止まり、今すでにあるものにも目を向けてみることが必要なのかもしれません。
自分を支えてくれる人がいる。今日も食事ができた。安心して眠れる場所がある。小さなことでも、そこにある幸せに気づくことで、不安が少し和らぎ、心に余裕が生まれることがあります。そして心に余裕が戻れば、それまで一つしかないと思っていた道のほかにも、違う道や新しい選択肢が見えてくることがあります。
感謝とは、苦しい時にも無理をして「ありがたい」と思い込むことではありません。
今ある幸せに気づいた時、「ありがたいな」と自然に心から湧いてくるものではないでしょうか。
幸せを遠くに探し求める前に、まずは自分の足元を見つめてみる。そこには、忙しさや不安の中で見過ごしていた、小さな幸せがあるかもしれません。
その幸せに気づくことから生まれた感謝の心が、私たちの日々に穏やかさをもたらしてくれるのだと思います。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
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