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かつて自分がいただいた教えを、今度は誰かへの思いやりや優しさへとつないでいく。
人生を振り返ると、「あの時、もっと素直に聞いておけばよかった」「どうしてあんな言葉を言ってしまったのだろう」と、胸が痛くなるような出来事があります。
親から言われた言葉を素直に受け止められなかったこと。友人とのすれ違い。職場や人間関係の中で、感情に任せて相手を傷つけてしまったこと。その時には自分の気持ちで精一杯で、相手が何を伝えようとしていたのか分からなかったこともあるでしょう。
ところが年月を重ね、自分自身がさまざまな経験をすると、ふと「あの人が言っていたのは、こういうことだったのか」と気づく時があります。
気づいた時に謝ることができれば、それに越したことはありません。しかし、人生にはそれが叶わないこともあります。相手がもう亡くなっていたり、会えなくなっていたり、謝ることができなくなっていても、そこで終わりではありません。その後悔さえも、これからを生きるための教えとしていただくのです。
仏教には「知恩・感恩・報恩」という言葉があります。
いただいていた恩に気づくことが「知恩」。その恩をありがたいと感じることが「感恩」。そして、その恩を自分の生き方に表していくことが「報恩」です。
過去を変えることはできません。しかし、悔やんでいる今もまた、教えの続きなのです。
過去の出来事に罪悪感ばかりを抱くのではなく、そこで気づいたことを、これからの言葉や行いに生かしていく。同じ過ちを繰り返さないよう心がけ、かつて自分がいただいた教えを、今度は誰かへの思いやりや優しさへとつないでいく。
その歩みこそが、教えをいただいた恩に報いることになるのではないでしょうか。
謝れなくても、恩返しが直接できなくても、その人からいただいた教えによって自分の生き方を変えることはできる。
過去への後悔を抱えながらも、その教えを胸に、今日からの一歩を大切に歩んでいきたいものですね。合掌🙏
「この記事は、浄土真宗本願寺派 龍眞院『お坊さん@出張®』がお届けしました。」
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